ウクライナ支援ワイン
珍しいウクライナのワイン
ロシアのウクライナ侵略戦争の報道を、連日テレビで見ているが、他人事とはおもえない。
と言うのも、第二次世界大戦の折、日本が1945年8月15日ボツダム宣言を受け入れ敗戦を認めたにもかかわらず、ロシアは9月樺太へ侵攻してきて領土を占領。
何年か前、三菱商事の人達とハスカップの視察に樺太へ出かけた。その折、ソ連軍この地に上陸の戦勝記念碑が立っているのを目にした。日付けは1945年9月5日。
この碑を目にした時、ロシアという国には国際上の約束事や信義など通用しないことを痛感させられた。
戦勝記念碑の前で無念さをかみしめて
今、日本をはじめ世界各国で、ウクライ支援がなされているが、戦争を終結させるには軍事力、それも道具と人、両輪の支援がなければ終わらないのではないかと思う。NATOとアメリカがウクライナに軍隊を派遣して第一線でロシア軍に向き合わなければ、終わりは見えないのではないかと思う。
まあ,私が軍事評論家のようなことを言っても始まらないが、老いの繰り言と思ってご勘弁を!
さて、支援の一環として日本ソムリエ協会がウクライナのワインを輸入。各地で試飲会が開催された。
私もソムリエの端くれであることから1本頂戴することができた。
ウクライナの国土は日本の約1・6倍とのことで首都キーウを東京におきかれると、東部まさに北海道が激戦の地と化しているようなものだ。
ウクライナのワイン産地は8か所あるそうで、それぞれの地域によってブドウの種類や造り手の思い入れでワインの味は千差万別。
協会では6種類のワインをテスティングしていてそのうちの1本「スタホフスキーACE 2019」をいただきました。
ブドウ品種はメルロで、赤ワインの中で私が一番好きな品種で、輝くようなルビー色、酸味も穏やかでタンニンの角も取れて、とても美味しく味わうことができました。
しかしこのような美味しいワインを生産する地域も、ロシアの蛮行によって破壊されないとも限らない。
私達は今、テレビ越しに戦況を見ているが,北方四島を眼前で見ているオホーツク沿岸の人々からすると何時、此の火の粉が飛び火してくるか、不安な気持ちになるのもむべなるか。
ソ連は、「宣戦布告」といった紳士的な国際法をわきまえている国でないだけに、突然前触れもなく兵士が北海道へ攻め込むとも限らない。
妄想と言われるかもしれないが,幼い頃、樺太で体験した過去を振り返ると、「戦争」という魔物は人間の理性も大儀、誠意、尊厳など木っ端微塵に砕かれるもので
そこに正義などは存在しない。
武器を持った野獣がそこかしこ跋扈するだけで、人の命など何の価値もない。その様な状況に置かれたくないと思っても、相手のあることで、いくら安保条約でアメリカが助けてくれるだろうと期待しても、その時にならなければわからない話で、他力本願は危険でないかと思う。
どうすることがベストなのか、このボケ頭ではわからないので、せいぜい美味しいワインを飲み、果報は寝て待つことにしましょう。
それにしても、プーチンは後の世界史の中でヒトラーと肩を並べる極悪非道な指導者として歴史にその名を刻むことになるのではないでしょうか。
ロシア国民に少しばかり同情の念を禁じ得ません。
2022年8月3日
新千歳空港ターミナルビル2F ハスカプとアイスワインの店
ハスカプ 三ッ野由希子